公開日:2018年11月20日

次の言葉の共通点は何でしょうか?

  Education

Communicate

  英語学

子丑寅・・・

天照大神

徳川家康

堪え忍ぶ

因縁果報

 

上記の共通点は、これらの表現は全て、5つの母音字(日本語の場合ローマ字表記した場合)を含むという点です。

 

例えば、英語学は Eigogaku となり、5つの母音字を含んでいます。不思議なことに、これを分りやすく句で表現すると、A Study on Englishとなり、これもまた、5母音を含みます。

 

私は、5つの母音字を含む物、人、神、概念は皆、比較的重要なものであると感じます。最後の「因縁果報」は Innen-kahou と書けば、5つの母音字を含みますが、これも仏教では、極めて重要な概念です。

 

今回は、因縁果報について掘り下げます。因縁果報とは、「因」「縁」「果」「報」の4つの要素から成ります。簡単に言うと、最初の2つが、後の2つを生み出すということです。これが様々な現象を説明する原理になっているというのが仏教の「因縁果報」の教えです。

 

「因」とは直接的な原因、「縁」とは関接的な原因で、この2つで結果(=「果」)を生じます。その「果」が実際に見える形で現れるのが「報」です。だから、「果」とは内的な結果、「報」とは外的な結果と言えるでしょう。

 

時間的流れで、この4つを追えば、「縁」→「因」→「果」→「報」ということになります。豆の成長を例に取り、具体的に説明します。

 

適度な水、太陽光、そして養分が「縁」(=条件)となり、条件が揃えば芽を出すという元来備わったパワーが「因」です。縁が因に働きかけて、芽を出すことが約束されるということが「果」、そして具体的に芽が出てくる(=見える状態になる)のが「報」です。この説明でも分かるように、「因」とは内的な原因、「縁」とは外的な原因と言えるでしょう。

 

因縁果報の原理は、外的な原因(=縁)が内的な原因(=因)に作用し、内的な結果(=果)を生み出し,自動的に外的な結果(=報)を出現させるという考え方です。

 

英語では、それぞれを次のように訳せます。

因 cause

  縁 conditions

  果 effect

  報 result

因果はcause and effectと言い、目に見える結果はresultと言えます。

 

先ほどの例で、豆が腐っていたら、どんなに縁が良くても、芽を出しません。因というのは非常に大切です。

 

仏教では最高の因が仏性であると言えるでしょう。だから、因縁果報の原理をもって、次のような関係が成り立つことを教えていると思います。

因 仏性

縁 正しい修行

果 成仏が約束される

報 成仏

 

正しい修行をしている(=縁)と仏性が開発され(=因)、成仏が約束され(=果)、実際に成仏する(=報)のです。浄土信仰の場合は次のようになります。

因 阿弥陀仏の本願

縁 念仏

果 往生が約束される

報 往生

 

人間関係にも当てはめることが出来ます。

因 自分自身

縁 周りの素晴らしい人々(良縁)

果 幸せな人生が約束される

報 幸せな人生

 

過去の因縁が現在の果報を生み出しているのですが、未来の果報は現在の因縁が生み出すわけですから、現在の因縁を変えていくと、素晴らしい未来を創造できるという考えが、導き出せるのです。

 

自分の素晴らしい生き方を「縁」とし、また、自分の素晴らしい人たちとの出会いを「縁」とすると、元来備わった「因」(自分自身の可能性=仏教的には仏性)が活性化します。

 

現代科学のように、原因と結果の関係を重視しているものの、それに内的なものと外的なものがあると考えるのが仏教の発想です。人生に大変役立つ原理ではないかと思います。

この記事の著者

通訳ガイド研究会
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